智頭の森林
森林セラピーは医学に裏付けされた「森林浴効果」をいい、森林を利用して心身の健康維持・増進、疾病の予防を目的としています。
森の中に身を置き、森を愉しみながら、森の中で歩行や運動、レクリエーション、ライフスタイル指導などを実施することでその効果を達成するセラピーです。
智頭町では、町の総面積の93%ある山林を“町の大切な財産”としてとらえ、森のもつ癒し効果に着目した「森林セラピー」をまちづくりの主要なテーマの一つと位置づけ、智頭町森林セラピー推進協議会の設立や智頭町森のガイドの養成、実験実証などを行い、平成22年4月に鳥取県初の「森林セラピー基地」として認定され、平成23年7月にグランドオープンしました。
参考:『森林セラピーガイドブック』NPO法人森林セラピーソサエティ編
JTBパブリッシング 2009
智頭町の森林セラピーは、降雨・降雪の多い気候が育んだ深い緑の森と豊富な清流とが織りなす渓谷美を同時に体感できるのが特徴です。
智頭町の森林セラピーロードを代表する 芦津渓谷 は、西日本屈指の渓流で天然杉を広葉樹の混交林が四季を通して美しく、中国自然歩道から三滝ダム周辺を巡り、さらに源流域の渓谷へと続き、それぞれ異なる表情を魅せる3つのロードが設定されています。このほか様々な表情をもつ「 こもれびの森 」「 天木森林公園コース 」「 横瀬渓谷コース 」があります。
智頭町森林セラピーイメージキャラクターは「もりりん」 です。もりりんは、智頭を訪れた皆さんを森の癒しに導くために現れました。 キャラクターの利用申請 は随時受け付けています。
ロシアのトーキン教授により発見された植物から発散される「フィトンチッド」という物質は、ロシア語で「フィトン(植物)+チッド(殺す)」という意味で、外的である細菌やウイルスなどから身を守る殺菌力を持っています。フィトンチッドには、血圧の低下や脳活動の沈静化などのリラックス効果があることが確認され、さらにNK細胞抗がんタンパク質を増加させるなど免疫能への効果があることが確認されています。
○健康増進作用 ○予防作用 ○回復作用
参考:『森林医学Ⅱ』環境と人間の健康科学:大井玄・宮崎良文・平野秀樹・朝倉書店,2009
効果的に森の力を感じるために、人間に備わっている五感を意識し、個人の価値観に応じて森を愉しむことが大切です。
聴覚:風に揺れる葉の音、小鳥のさえずり、水のせせらぎなど
触覚:手のひらで木の幹に触れた感触や温度感、足の裏に伝わる土や落葉のほどよいクッション
視覚:森の風景を見ることで感じられるリラックス効果
嗅覚:深呼吸して樹木の香気成分(フィトンチッドなど)を身体に取り込む
味覚:季節の山菜やきのこ等の森の恵みを地元でとれた野菜とあわせて堪能
町内の民家に宿泊して、智頭町が“第2のふるさと”となるようにふれあいあふれる滞在型プログラムを行っています。
ぜひ近隣のセラピー基地にも足を運んでみてください。